シネマヴェーラ渋谷 「幻の湖」 「生きものの記録」 再上映
- 2015/11/06
- 06:06
『生きものの記録』(いきもののきろく)は、1955年(昭和30年)
加熱した反核世相に触発されて、原水爆の恐怖を真正面から
取り上げた社会派ドラマ。
当時35歳の三船が70歳の老人を演じたことが話題となった。
あらすじ・・・
裁判を担当することになった。
鋳物工場を経営する喜一は、原水爆の恐怖から逃れるためと称して
ブラジル移住を計画し、そのために全財産を投げ打とうとしていた。
喜一を準禁治産者にしなければ生活が崩壊すると主張する。
しかし、喜一は裁判を無視してブラジル移住を性急に進め、
ブラジル移民の老人を連れて来て、家族の前で
現地のフィルムを見せて唖然とさせる。
喜一の「死ぬのはやむを得ん、だが殺されるのは嫌だ」
という言葉に心を動かされた原田は、彼に理解を示すも、
結局は申し立てを認めるしかなかった。
準禁治産者となった喜一は財産を自由に使えなくなり、計画は挫折。
家族に手をついてブラジル行きを懇願した後に倒れる。
夜半に意識を回復した喜一は工場に放火した。
精神病院に収容された喜一を原田が見舞いに行くと、
喜一は明るい顔をしていた。
彼は地球を脱出して別の惑星に来たと思っていたのだった。
病室の窓から太陽を見て喜一は、原田に「地球が燃えとる」と叫んだ・・・
1995年頃から、一部の映画評論本によって取り上げられるようになり、
意味深とも意味不明とも取れる内容が新世代のファンに
前述のDVD化をはじめとした再評価がなされている。
それと軌を一にしてか、橋本自身の映画人としての活動も復活しつつある・・・
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