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 隕石と核施設







2013年2月15日。世界を驚かせる出来事が、一気に「チェリャビンスク」の
名を有名にした・・・ロシアの首都モスクワの東方約1500キロ。
ウラル山脈の南方にあるチェリャビンスク州で、宇宙から落下してきた隕石
爆発した・・・現地の車載カメラがとらえたその神秘的な光景を
覚えている人も多いだろう。



 「米航空宇宙局(NASA)の推定では、隕石は長崎型原爆の25個分の
エネルギーで大気圏に突入し、広範囲に被害が及んだ」・・・
州都チェリャビンスク近郊のチェバルクリ湖・・・隕石によるとみられる
直径8メートルほどの穴が、氷結した湖面に空いていた・・・


その年の10月、湖底の浚渫調査で隕石の塊が見つかった。
重さ約500キロ。チェリャビンスク国立郷土博物館でガラスケースの中に
展示され、最大の呼び物になっていた・・・


 こうした隕石騒ぎに当時、別の関心を示す人たちがいた。
チェリャビンスク一帯には、ロシアの核戦力を支えてきた核施設が
集中している・・・そして、あのチェバルクリ湖の北東約90キロにあるのが、
ソ連の原爆第1号のプルトニウムを生んだ核施設マヤークなのだ。
 「Meteors Against Nukes」(核にぶつかる隕石)。
そんなタイトルで、隕石落下の2日後、科学者ハンス・クリステンセン氏の
論評が米国科学者連盟(FAS)のホームページに掲載された。
 「メディアがロシアのチェリャビンスク上空での隕石爆発を伝えた際、
その地名はなじみのあるものだった。この地域が、ロシアで最も重要な
核兵器生産・貯蔵施設の一つのホームだからである」
 「隕石がこれらの核兵器生産・貯蔵施設の一つを直撃する確率は
無限に小さいだろう。しかし、宇宙のスケールで考えれば極めて高い確率だ」






































マヤーク・・・生産連合体«マヤーク»。
マヤークはロシア語で灯台の意味・・・化学コンビナートマヤーク、
チェリャビンスク-65とも呼ばれる)はロシア連邦チェリャビンスク州オジョルスク市近郊にある核施設である。
これはソ連時代の核兵器のための核分裂性物質を工業生産する初の工場だった。
1987年からはマヤークは兵器級核物質を製造していない。
それ以降は放射性同位体、特にコバルト60の生産と核燃料再処理
主な事業である。
通常の運転に加え、1957年のウラル核惨事を含むさまざまな事故を通じて
非常に大量の放射性物質が環境中に撒き散らされた。
いまもなお秘密にされている部分があることに加え、施設やオジョルスク市への
厳しい立ち入り制限により信頼できる情報は限られている。
しかし後継処理場の建設は頓挫していることから、国内唯一の施設として
今後も稼働が続くことは確実視されている・・・







この事件は、単なる隕石落下ではなかった・・・
 もしも隕石が空中で爆発しなかったら・・・
  そして、もしもマヤークに直撃していたとしたら
   大気に巻き上げられた核物質は、世界中に降り注いだかもしれない。





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